生前整理でのエンディングノートの必要性は?役割や書き方を解説
生前整理では、エンディングノートを書いた方が良いと言われることが多いです。しかし、なぜ必要なのか、どのような役割があるのかなど、わからないこともあるでしょう。そこでこの記事では、生前整理でのエンディングノートの必要性について、役割や遺言書との違い、書く内容などを解説します。
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生前整理にエンディングノートは必要?
生前整理では、エンディングノートはあった方が良いです。希望を記載すると、亡くなった時に遺族が困ることを減らせます。また、病気や事故で意思疎通ができなくなった時にも、自分の意志を周りに伝えられます。
生前整理でのエンディングノートの役割
生前整理でのエンディングノートの役割は、以下の4つです。
- 意思表示ができる
- 家族の負担を減らす
- 資産を把握する
- 人生設計ができる
それぞれ詳しく解説していきます。
意思表示ができる
エンディングノートには、自分の意思表示を行う役割があります。例えば、お葬式に関することや、遺品の形見分けや処分についてなど、希望を明確にできます。また、入院した際にも、延命治療を行うのかどうか方針を伝えられます。
家族の負担を減らす
エンディングノートには、家族の負担を減らす役割もあります。亡くなった時は、家族を中心に葬儀や死亡後の手続き、遺品整理を行いますが、資産やデジタルデータなど、故人の詳しい情報がないと手続きに時間がかかることも多いです。そのため、エンディングノートに情報を残しておけば、家族の負担を減らすことができます。
資産を把握する
エンディングノートには、資産を把握する役割もあります。生前整理では現金や預金、土地や株などの財産を整理しますが、項目が多いと管理が大変なため、ノートがあるとわかりやすいです。家族にも伝わりやすいので、資産を把握するのが複雑な場合は便利でしょう。
人生設計ができる
エンディングノートには何を書いても良いため、やりたい事や考えを記載すると人生設計ができます。また、書いている途中で新しくやりたいことが浮かぶなど、残された人生の充実にもつながるでしょう。
エンディングノートと遺言書の違い
エンディングノートと遺言書の違いは、以下の通りです。
エンディングノート |
遺言書 |
|
---|---|---|
法的効力 |
ない |
ある |
形式(フォーマット) |
ない |
ある |
記載内容 |
自由 |
財産や相続に関して |
作成費用 |
数百〜数千円 |
数万円 |
エンディングノートは、法的効力や形式がなく、内容も自由に書くことができます。作る時はノートやパソコンでできるため、費用は高くても数千円ほどです。一方遺言書は法的効力のある文書なので、形式や記載内容は決められています。作成費用は枚数によって変わりますが、おおよそ数万円ほどが相場です。そのため遺言書には記載できない内容を、エンディングノートで補足するということが多いです。
エンディングノートに書く内容
エンディングノートに書く内容は、主に以下の4つの項目です。
- 基本情報
- デジタル情報
- 医療・葬儀の希望
- メッセージ
基本情報
基本情報は、最低限以下の内容を記載します。
- 名前
- 生年月日
- 住所・本籍
- 家族構成
- マイナンバーの保管場所
死亡後は、遺族が役所で手続きを行うため、故人の情報がわからないと、時間や手間がかかります。家族の負担を減らすためにも、上記は最低限書きましょう。
デジタル情報
デジタル情報は、以下の項目です。
- スマホやパソコンの暗証番号
- SNSやアプリのIDとパスワード
- 契約中の有料サービスと解約方法
スマホやパソコンは、詐欺やサイバー攻撃からデータを守るため、他人が簡単に開けられないようになっています。近年は死亡後に暗証番号がわからず、遺族が解約の手続きに苦労するケースもあるため、負担にならないよう記載することが大切です。
医療・葬儀の希望
医療や葬儀に関して希望がある場合は、記載すると良いでしょう。万が一入院した時のために、薬のアレルギー歴も書いた方が良いです。
メッセージ
家族や友人に伝えたいことがある時は、メッセージを残すと良いでしょう。口では言えないことも、ノートならじっくり考えながら、伝えたいことをまとめられます。自分が亡くなった時の家族の心のケアにもなるため、機会を見て書いてみてください。
生前整理はエンディングノートを活用しましょう
生前整理では、エンディングノートがあった方が意思表示でき、家族の負担を減らすのに役立ちます。遺言書と違い、自分の好きなことを自由に書けるので、資産の把握や人生設計にもつながります。記載内容は、主に基本情報やデジタル情報、家族へのメッセージなどです。他にも様々なことを書けるので、生前整理ではエンディングノートを活用しましょう。