「ゴミ屋敷」という言葉自体はよく聞きますが、基準はあるのでしょうか。今回はゴミ屋敷の定義や、部屋の状態別の、危険度や処置方法について詳しくご紹介します。

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ゴミ屋敷の定義

国土交通省では「病害虫や悪臭の発生で、既に社会的な問題となっていたり、周辺住民からなんらかの苦情等が寄せられているもの」をゴミ屋敷の定義としています。しかし、ゴミ屋敷に対する一般的な定義は存在していません。そのため、人の感覚によって異なりますが「部屋に多くのゴミが散乱していて足の踏み場がない」という状態になったら、ゴミ屋敷と呼ぶにふさわしいと言えるでしょう。

ゴミ屋敷のレベルを5段階で解説

ゴミ屋敷はさまざまな状態があり、一言では表せません。ここでは、部屋の状態をレベルごとにわけて、危険度や対処方法についてご紹介します。

レベル1：床にゴミが散らばっている

もっとも軽度なのが、床にゴミが散らばっているだけの状態です。床がきちんと見えていて、ゴミをよければ歩ける状態であれば、自分自身で片付けられるでしょう。ゴミが増える前に早めに掃除・片付けを行ってください。

レベル2：ゴミで床が見えない

いわゆる「足の踏み場がない」状態です。物やゴミを踏まないと、部屋を移動できないなら、片付けが困難状態になりつつあります。とはいえ、すぐに片づけを始めれば取り返しがつくレベルです。自分がよく過ごす場所を中心に、ゴミ捨てや片付けを始めてみましょう。

レベル3：ゴミで室内の移動が困難

ゴミが腰ほどの高さになり、室内を思うように移動できない状態です。ゴミを仕分ける場所がないため、大量のゴミを外に運ぶことから始めなければなりません。時間と体力を大きく消費する、屋外にゴミを運び出すスペースが必要など、自身で作業をするのが困難なケースが多いです。

レベル4：ゴミで部屋としての使用が困難

ゴミの山が部屋の天井まで達しているなど、部屋としての使用が難しい場合はかなり重症です。素人が片付けを行うと、思わぬ怪我につながる危険があるため、必ず不用品回収業者や片付け専門業者に依頼しましょう。

レベル5：家の外までゴミが溢れ出る

屋外にまでゴミが溢れ、近隣住民に迷惑がかかるレベルです。家の外までゴミが溢れ出ている場合は、室内でゴミが絡まりあったり積み重なり押し固められている可能性が高いです。そのため、闇雲にゴミを引っ張ろうとすると家そのものにダメージを与え、事故に繋がる恐れもあります。必ず、専門業者に依頼し、早急に対処しましょう。

隠れゴミ屋敷になっていない？セルフチェック

「自分の家はそんなに散らかっていない」と思っていても、実は隠れゴミ屋敷になっている可能性があります。以下の項目を確認して、一度自分の部屋を確認してみましょう。

2日以上前の生ゴミをゴミ箱以外に放置している

生ゴミは腐敗するため、基本的には食べ終わったらすぐゴミ箱に入れるといった処理をするはずです。しかし2日以上前の生ゴミや、食べた後のタレがついたパックなどが近くに放置されている場合は、隠れゴミ屋敷です。生ゴミが放置されている環境になれると、抵抗がなくなってゴミが増えていく可能性が高いため、早急に処理しましょう。

決まった場所以外ゴミで座る場所がない

物で溢れていて、部屋の中でいつも決まった定位置にしか座れない場合も、立派な隠れゴミ屋敷です。自分ではまだ大丈夫と思っていても、気が付いた時には片付けが追いつかないレベルになっているケースも少なくありません。

害虫を見ることが多い

部屋の中で頻繁に害虫を見るようになれば、既に隠れゴミ屋敷になっていると言えるでしょう。害虫の発生は、家の構造や近隣の状況もあります。しかし、住み始めよりあきらかに部屋の物が増え、なおかつコバエやゴキブリなどを見ることが多い場合は、室内に巣窟になっている場所があるかも知れません。放っておけばどんどん悪化するため、早急に片付けと駆除を行いましょう。

臭いが気になる場所がある

目には見えないけれど、異臭がする場所がある場合もゴミ屋敷にかなり近づいています。たとえば、積み上がった洋服の下から異臭がする場合、その下に生ゴミや食べカスが溜っていることも考えられます。異臭はトラブルのサインです。散らかった部屋で感じ取れる場合は、早くその場所を探し出して処置しましょう。

ゴミ屋敷はトラブルの元、気が付いたらすぐに対策を

ゴミ屋敷は、程度によっては近隣住民の迷惑となり、大きなトラブルにも発展します。そして一度ゴミ屋敷状態になってしまうと、自分で対処しきれない状態にまで悪化してしまうケースがほとんどです。自分の部屋が「ゴミ屋敷かも」と少しでも思ったら、すぐに対策を行いましょう。