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廃油の定義とは?処分方法やリサイクルの用途について徹底解説

廃油を入れる缶

 

産業廃棄物として分類される「廃油」ですが、具体的にはどのような物を指すのかご存知ですか?今回は、産業廃棄物に分類される廃油の種類や、再資源化されるまでの流れなどをご紹介します。興味のある方は、ぜひ最後までお読みくださいね。

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廃油の定義

廃油とは、使用済み油の中でも産業活動に伴って発生したものを指します。廃油の中でも、燃焼する際の最低温度が70℃未満の比較的燃えやすい物は、引火性廃油と呼ばれています。特別管理産業廃棄物の扱いになり、処分や取り扱いに関して厳しいルールが設けられているため、特に注意が必要です。

産業廃棄物に分類されている油の種類

ここでは、産業廃棄物に分類されている油の種類をご紹介します。

動植物性油

「動植物性油」とは、動物や植物から抽出する油のことで、引火点が250℃未満のものです。天ぷら油やオリーブオイル、ラードなどを指します。

鉱物性油

ガソリンやサラダ油などの脂肪油が有機精油状物質と呼ばれるのに対し「鉱物性油」は、石油などの無機性油状物質を指します。鉱油や鉱物油とも呼ばれ、潤滑油やエンジンオイル、重油等の用途に使用されます。

廃溶剤

「廃溶剤」とは、アルコール類や洗浄油、石油などのように他の物質を溶かす性質を持つ有機化合物を指します。主に、工場などで使われた溶剤のことです。

固形油

「固形油」は、常温で液状となっている油脂に対して水素付加を行い、固形化させた油のことです。代表的なものとして、固形石鹸、クレヨン、アスファルト、マーガリンなどが挙げられます。

揮発油類

ガソリンやシンナー、灯油、軽油などは、「揮発油類」として分類されています。原油を蒸留する際に、低い沸点で得られる油のことで、用途によって呼び名が変わります。

廃油の処分方法

油や油を含む物を処分する際は、国のルールに従って正しく処分する必要があります。処分方法を大別すると、最終処分とリサイクルの2種類に分けられますが、産業廃棄物処理業者に任せるのが一般的です。

 

バイオディーゼルや石鹸にリサイクルできる場合には、加工後に再利用されますが、廃油の種類によってはリサイクルができないため、油水分離後に焼却処分や埋め立て処分されます。

廃油リサイクルが抱える課題

廃油を排出する際の分別の不徹底、処理段階の際の機器の未整備、少量を回収する際のコスト面の問題、再生技術における経済的な問題など、それぞれのステップにおいて課題が掲げられています。

廃油がリサイクルされる流れ

廃油には、大きく分けて「再生潤滑油」と「石鹸の原料」「ろうそくの原料」の3つのリサイクル方法があります。ここでは、廃油がリサイクルされたらどうなるかを見てみましょう。

再生潤滑油

 劣化した油は、劣化成分や混入物を除去することで再生されて、新たな潤滑油として活用することができます。鉱物性油は再生潤滑油としてのリサイクルに不向きですが、動植物製油や工場潤滑油の一部は再生可能です。新たな潤滑油としての使用以外にも、公衆浴場で使用する燃料や、ビニールハウスの暖房用燃料としても活用されています。

ろうそくの原料

使用済みの油を、専門の凝固剤と混ぜ合わせることで、ろうそくの原料にリサイクルできます。個人でも挑戦できるため、身近なところから、リサイクルの第一歩を踏み出したいときにもおすすめです。

石鹸の原料

廃食用油を加熱して苛性ソーダと反応させて加水分解を起こすことで、石鹸の原料を生み出せます。廃油を使用した石鹸は合成洗剤を含まないため、環境や肌に優しいというメリットがあります。エコ石鹸と呼ばれて人気が高く、風呂や洗濯、洗面スペースなど、広い範囲で活用できる優れた石鹸です。

廃油を正しく理解して環境保全に協力しよう

本記事では、廃油について徹底解説しました。廃油にはさまざまな種類があり、その性質や使い道、リサイクル先は異なります。種類や性質について正しく理解し、リサイクル率の向上に協力しましょう。処分方法や活用方法が分からないという方は、廃油の回収を行っている業者に相談してみてください。

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