使った天ぷら油はゴミじゃない!回収された廃油が「資源」に生まれ変わるまで【小学生にもわかる】
天ぷらやからあげを揚げたあとの油。「もう使えないゴミ」だと思っていませんか? 実は、使い終わった食用油(廃食用油)は、回収されて家畜のえさ、せっけん、インク、燃料などに生まれ変わる、大切な資源です。
この記事では、全国油脂事業協同組合連合会(全油連)などの資料をもとに、回収された油がどう生かされているのかを、小学生にもわかるように紹介します。
いま、なぜ「油は資源」なのか
日本は、エネルギーのもとになる原油のほとんどを海外から買っています。2025年は、輸入した原油の94.0%(数量ベース)が中東からでした。
ところが、2026年2月末から中東情勢が悪化し、原油を運ぶタンカーが通るホルムズ海峡の通航が混乱しました。日本の原油の輸入量は、2026年4月に前年同月より63.7%減少。輸入価格も、1キロリットルあたり3月の約6万8千円から4月には約10万2千円に上がりました。その後、アメリカなどからの調達で輸入量は戻りつつありますが、エネルギーの原料をどう確保するかは、私たちの暮らしに直結する問題です。
そんな中で、国内で毎年生まれる「使用済みの食用油」は、捨てずに生かせる身近な資源です。
日本でどのくらいの油が出ている?
全油連によると、日本では食用油が1年間に約234万トン消費され、使い終わった油(全油連では「UCオイル」と呼んでいます)は約52〜54万トン出ていると推定されています。飲食店や食品工場など、事業所から出る油は、長年ほとんどが回収され、再生工場できれいにしてから使われています。
回収された油は何になる?
事業所から回収された油の行き先は、全油連の資料では次のようになっています。
出典:全油連「UCオイルリサイクル」をもとに作成(事業系UCオイルの用途の割合)
いちばん多いのは、牛や豚、鶏などのえさ。油はエネルギーが多いので、えさに混ぜて栄養として使われています。私たちが食べるお肉や卵にもつながっているのです。
【小学生にもわかる】油の旅
お店で使った油は、こんな旅をして生まれ変わるよ!
- 1お店で使う天ぷらやからあげを揚げた油を、かんにためておくよ。
- 2トラックで集める回収の車が、お店や工場をまわって集めるよ。
- 3工場できれいにするごみや水をとりのぞいて、使える油にもどすよ。
- 4生まれ変わる!家畜のえさ、せっけん、インク、燃料に大変身!
油は、捨てればゴミ。でも、集めれば立派な資源になります。
飛行機の燃料にもなる時代
最近は、使用済みの食用油を原料にしたSAF(サフ:持続可能な航空燃料)も注目されています。大阪府堺市の工場では、回収した食用油をSAFの原料として使う取り組みが進められています。
一方で、使用済みの食用油は、えさや工業用などもともとの使い道ともとり合いになる貴重な原料です。だからこそ、一滴でも多く回収して、むだなく生かすことが大切になっています。
お店でできること
- 流しに捨てない:排水管がつまる原因になり、川や海を汚すことにもつながります。
- かんやポリタンクにためる:使用済みの一斗缶やペール缶で大丈夫です。
- 水や洗剤、残飯をまぜない:まざると再生がむずかしくなり、資源として使えなくなることがあります。
- 回収業者に任せる:たまった油は、回収業者にまとめて引き取ってもらいましょう。
大光物産の想い
大光物産は1977年の創業以来、「地球にやさしい環境づくりのお手伝い」をモットーに、使用済みの食用油の回収を続けてきました。全油連の加盟事業者として、愛媛・香川・高知・徳島の四国4県で、飲食店や食品工場、給食センターなどから油を回収しています。
当社が回収した油は、再生工場できれいにしたうえで、工業用品の原料、家畜の飼料、バイオディーゼル燃料などに生まれ変わっています。今後は、飛行機の燃料(SAF)の原料としての活用も広がっていく見込みです。
油は、私たちの暮らしと産業を支える大切な資源です。一滴の油もむだにしない社会を、地域のみなさまと一緒につくっていきたいと考えています。
回収は原則無料。48kg以上(一斗缶やペール缶で約3缶分)は、条件により買い取りも可能です。回収日・回収頻度は、地域や排出量に応じてご相談ください。
お電話:089-925-0646(平日9:00〜17:00)
参考にした情報
- 全国油脂事業協同組合連合会(全油連)「UCオイルリサイクル」https://zenyuren.or.jp/uc-oil/
- ジェトロ「中東情勢の緊迫化と日本の対中東貿易・エネルギー調達」(2026年)https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/special/2026/0501/bbdf8eef23bb46ab.html
- 第一生命経済研究所「進む代替調達、膨らむ輸入コスト(2026年6月貿易統計)」https://www.dlri.co.jp/report/macro/634553.html
- LOGISTICS TODAY「廃食用油の回収イベント」(2026年4月14日)https://www.logi-today.com/938507
※この記事は2026年10月時点の公表情報にもとづいています。数値や状況は変わることがありますので、最新の情報は各機関の公式発表でご確認ください。